ブルーを基調とした云滇(YUNDISH)忠孝店の外観。 |
10月某日、秋風が肌寒く感じるなか歩いていたのは、忠孝復興駅周辺です。買い物といくつかの所用を済ませ、空腹も限界に達しそうかというとき、美味しそうなメニュー写真、それに青いお皿を放射状に並べたアートが目に留まりました。雲南料理店「云滇(YUNDISH)」です。
*“雲”は中国で使われる簡体字で“云”と書くため、そのまま表記しています
アツアツの米線(ライスヌードル)は雲南省の定番グルメ!
もっとも有名な雲南料理として、“過橋米線”があります。これは文字どおりお米で作られた細い麺で、土鍋を使って調理され、出汁からでた油で膜をつくり、温度を下げにくくするといった工夫も施されています。橋を渡って届けに行っても冷めていなかった、という言い伝えもあるほど、最後までアツアツのスープをいただけるのが特徴です。
こちらのお店では、土鍋でいただくものと陶器のお椀で出されるものがあります。オーソドックスな過橋米線から、牛肉や豚肉をふんだんに使ったもの、キムチや海鮮、冷製米線などバリエーションはさまざまです。メニューの名前をよく見ると、白族(ペー族)紹子米線、彝族(イ族)涼拌米線など、雲南省で暮らす少数民族伝統の味であることがわかります。
店内に入ると、奥の壁一面には入り口で見たものよりもさらに大きなお皿のアートが飾られています。作品名は「開屏(Unfurled)」で、広げる・掲げるという意味があるようです。
悩んだあげく、この日私が注文したのは雲焼牛腩米線(150元・約510円)です。アートにも使われていた陶器のお椀で出てきました。まずはアツアツのスープをひと口。塩系のあっさりスープなのですが、お肉や野菜の出汁がしっかり効いていて、なんともいえない複雑な味がします。豆板醤を使っているのでほどよくピリ辛です。台湾で食べた初めての味かもしれません。めちゃくちゃ美味しいです!
トロトロに煮込まれた牛肉は食べ応えがあり、もやし・キクラゲ・高菜・チンゲン菜・ネギ・目玉焼きと具材たっぷり。麺はツルッとしていて柔らかく、同じく米が原料で、台湾でよく食べらている米粉(ビーフン)とはまた違った食感を楽しむことができました。スープも一滴残さず完食。これはリピート決定です。
創業から約30年、さまざまな改変を重ねて到る現在ですが、変わらず守り続けていることが3つあるといいます。純米・手作り・無添加の米線を提供するということです。
【云滇(YUNDISH)】
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(忠孝店:A 光復店:B)