1枚のフォトで綴る驚きの台湾伝統文化「神豚祭り」

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神豚祭り

ところ変わればなんとやら。台湾には、日本人の私たちにはとうてい馴染みのない習慣や伝統文化がまだまだ顕在しています。なかでも私がとくに衝撃を受けたのは、「神豚祭り(神猪大賽)」というイベントです。


これは、2年ほどかけて育てた家畜豚の重さを皆で競うというもので、順位が決まったあとはトサツして背中を開き、口に果物を噛ませ、絵付けや装飾を施します。それを参加者の前に展示し、その周囲で楽器の演奏などを行うのです。

由来は諸説あるようですが、もとは客家(ハッカ)人の伝統的な宗教行事だといわれており、彼らの多くが住まいを構える新竹市の義民廟で開催されるものが有名です。地域によって開催時期には違いがあるものの、内容はほぼ共通しています。

初めて上の写真にある光景を目にしたとき、伝統文化とはいえ、その痛々しい姿に思わず目をふさぎたくなりました。なんでも最近は、豚を太らせるために無理やり大量のエサを与えるといったような無茶をするオーナーもいるのだとか。中華圏で縁起が良いとされる豚を神として祀り敬う、という本来の意義を失いつつあるこの行事に、台湾国内でも賛否両論あるようです。


《参考》
神豬秤重|小涂的攝情圖片 大きな天秤で豚の重さを量る様子
賽豬公|翻箱倒櫃看照片 実際に行われた祭りの様子



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