中華街へ行ったことのある方なら、写真のような吊るされた鴨(アヒル)の丸焼き(烤鴨)を一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。ここ台湾では、ごくごく一般的な光景です。
ある日、私の滞在先と同じ街に住む台湾人の友人に、「あなたのとこの近くに評判の良い烤鴨やさんがあるんだけど、一緒に食べない?ひとりじゃ多すぎるし」と声を掛けてもらいました。
見た目が少々グロテスクで気がひけていたのですが、せっかくの機会なので“烤鴨プチパーティー”に参加してみることにしたのです。
まずは野菜とビールを調達
野菜なしでは生きていけない私は、烤鴨が仕上がるのを待つあいだに、ひとまず自助餐へ向かいました。ちなみに「自助餐」とは、セルフ式で自分の好きなおかずを自由に取ってレジに行き、はかりで量った重さの分だけ料金を払うというシステムの飲食店です。一定の料金を払ったら食べ放題、という店もあります。
定番のお惣菜はほぼそろっていて、ご飯やスープなども一通り選ぶことができるのでとっても便利。この日はゴーヤ・青菜の炒め物、きゅうりのお漬物を少量ずつ購入しました。注文していた烤鴨を受け取りに行き、スーパーでビールをまとめ買いして帰宅。これで準備は万全です。
飲んで包んでおしゃべりして
烤鴨が入ったビニール袋を開けようとするそばから、香ばしいかおりが漂ってきます。お肉と一緒についてきたものは、おネギとソース、それに薄く焼いた小麦粉の生地です。
食べ方はとっても簡単。付属の生地に、タレをつけた烤鴨とおネギを乗せてクルっと巻き、そのまま豪快にほおばります。やはりこの、甘めのタレが決め手です。これだけで大盛りご飯が食べられそうなぐらい美味い!お肉もやわらかく、油っこさもないのでおいしくいただけました。
実はまだこんなにありました。こちらは骨の周りの部分です。「これは美味しい食べ方があるんだ!」という友人は、ひそかに用意していた食パンを登場させました。これにはさんで食べるのですね。なるほど、これはこれで、お肉の食感がしっかりしていて美味。台湾ビールにも良く合います。
しかしひとりで食べきれないという意味がよく分かります。ハーフサイズでも2人で食べるのがやっと。そもそも少人数向けの料理ではないということなんですね。
ひとり旅をしているとどうしてもひとり飯が多くなりますが、ひとつのものを皆で(今回は2人ですが)分け合ってワイワイやる楽しさというのも良いものだなぁと改めて感じました。まだ食べたことのない方はぜひ!