淡水から船に乗って河を渡ると、古くから栄えた港町、「八里老街」にたどり着きます。淡水と同じく貿易で繁栄した町とはいえど、外国人観光客も少なく、より庶民的な雰囲気です。
八里はかつて、中国との貿易を支える重要な港町として一世を風靡(ふうび)した街でした。しかしながら、貿易が衰退するとともにこの街の盛り上がりも次第に衰退の一途をたどります。
そこで政府は、再びこの街の整備を行うと同時に、緑を増やし、オープンカフェや博物館を建てるなど、かつての台湾とフランスの雰囲気が融合した新たな観光スポットをつくり出したのです。
今日はそんな、新たに生まれ変わったオールドストリート、「八里老街」をご紹介したいと思います。
名物は海鮮の小吃!
河沿いとあって小吃も海鮮モノが大多数を占めます。なんでも、こちらの海鮮を食べたら台北市内のなんて食べられない!という人もいるほど、現地での評判はなかなかのようです。
日本の魚市場なんかに行くと、魚や貝の素焼きなんかがよく売られていますが、ここ八里では揚げ物が多め。それほど何個も食べられるものではないので、とくに脂っこいものが苦手な方は厳選していただきたいところです。
ここは台湾版ムール貝で有名な海鮮料理のお店です。決して店員さんの愛想は良いといえませんが、看板メニューのムール貝の炒め物はやはり食べる価値ありだと思います。ビールの提供もあり、お酒に合う味の濃いおかずが豊富です。
淡水の景色を一望できるカフェで一休み
フランス風を意識したということで、このエリアには洋風のカフェが目立ちます。それも、淡水河や向こう岸の淡水が一望できるオープンカフェがとくに人気。お茶やコーヒーはもちろん、体に良さそうな台湾ならではの漢方ドリンクもいただけるお店がちらほらあります。
周辺の散策は自転車で
価格も、1日につき日本円で数100円ぐらい。専用のサイクリングロードもあるので安心です。広大な左岸公園内を散策したり、近くの十三行博物館へ見学しに行くのにも重宝します。
道や建物はどれもキレイに整備されていて一見近代的なんですが、自然の豊かさやどこか懐かしい老街の雰囲気がほっと安らぐ気持ちにさせてくれます。
ふだん都会に暮らしている方には特におすすめ。台北の中心部から日帰りで行ける場所なので、繁華街を観光するコースの合間に組み込んでみるのも良いのではないでしょうか。
【八里老街】
アクセス:MRT淡水駅下車後、川沿い(環河道路)を北西に歩き、船着場(淡水渡船頭)から「八里」行きの船に乗る。
八里側の船着場(八里渡船碼頭)で下船後目の前。
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