たまの旅行なんだから贅沢したい。海外旅行だからと気合を入れ、大金を持って出発する人も多いのではないでしょうか。こと台湾に関していうと、何もお金がなくちゃ楽しめないという国ではありません。
旅行前にチェックしておきたい台湾の物価(2013年)でもご紹介したように、台湾の物価は全体的に日本よりは低め。
にも関わらず、あまりそのメリットを活かしきれなくて、結局日本にいるのと同じか、若干リーズナブルな程度で旅を終える人が多いのかな?というのが私の印象です。果たしてその旅が、どのぐらい台湾らしさを味わえたのかということも、ちょっと気になります。
台湾を紹介するガイドブックを見せ、苦笑される
私は以前、ある台湾の友人に日本で販売されている一番ベタなガイドブックを見せたことがあります。するとその友人は苦笑いしながら言いました。
「台湾人にとっては高過ぎるし、一般的じゃないところが多いね」
自分が思う相場とはかけ離れている上、全然馴染みのない店がデカデカと紹介されていて、不思議な感じがしたそうです。これってつまり、お金をかけることで台湾らしさが見えづらくなることもあるのかなぁと、思った瞬間でした。
実際台湾に行って比較してみるとよくわかります。とかく日本人向けのお店って高いんです。そういった場所に、日本人ばかりが吸い込まれるようにして入っていくのを見ると、まだまだ台湾のことを知り尽くしているとは言えない私でさえ、「もっと安くてよいトコあるんじゃ…」と感じてしまいます。
現地の物価水準に近づいてみる
どこへ旅するときでもそうなんですが、宿なんて寝に帰るだけなんだから、クオリティなんて特に重視しない、というのが私の考えです。立地とセキュリティ面だけ考慮して、あとは部屋にシャワーとトイレとエアコンが付いていればOKです。最近ならネットの環境も気になるところですが、別になくても構いません。
おそらくほとんどの人は、宿に一番お金が掛かると思います。ですのでここを抑えれば、他のアクティビティやショッピングにまわすことができますよね。
私と同じような考えを持っている方なら、サービスはほぼ皆無の格安ゲストハウスがおススメ。地域は同じなのに、一般的なホテルと比べると、値段はおよそ2~3倍以上の差がつくこともあるんです。
台湾でいうと、(私は滞在したことがないですが)日本人が経営しているゲストハウスもいくつかあるようです。また、ヨーロッパ風だとか、リゾート風だとかいうような、コンセプトを持った部屋もあって、宿泊客の目を楽しませてくれます。
それから「食」に関してです。ヘタにお金を掛けなくても、安くて美味しい店は沢山あります。それらの多くは、ガイドブックに掲載されていない地元人向けのお店です。日本人向けのレストランのように味は洗練されていませんが、老舗も多く、本当に台湾らしい料理を味わうことができて一石二鳥なんです。
この味でこの値段なのか!と知ってしまったら、ただ有名だというだけでいい値段を取るような店には、到底行く気がしません…。
お土産に関しても同じようなことがいえます。そこにしか売っていないものは別として、空港やデパートでわざわざ買う必要のあるものは少ないと思います。なにより値段が観光客向け価格ですし、同じもの、似たようなものはたいがい他の場所でもっとリーズナブルに売られているんです。
その土地のことはその土地の人に聞くのがベスト
いくら旅費を抑えたいからといっても、安かろう悪かろうでは困ります。そのうえ、ガイドブックに載っていないようなお店だと、一体どこに入れば良いのかわかりません。適当に入って失敗してみるのもアリだとは思いますが、できればそういうことはないほうが良いですよね。
台湾マニアの日本人が書いたコアなブログなんかも役に立ちます。しかし一番良いのは、やはりその土地のことはその土地の人に聞くことです。
といっても、皆が皆日本語を話せるわけではないですし、そのうえ英語もダメであれば、少々スムーズにいかないこともあるかもしれません。ただ、地元のおすすめに勝るものはないので、紙に書くなり身振り手振りで伝えるなり、どんな方法を使ってでも、聞いてみる価値はあると思います。
一日の滞在費
ちなみに私が台湾へ行くときは、おおかた3週間以上は滞在します。少しでも長く滞在するためには、現地の標準的な物価の恩恵にあずかることが不可欠となります。
私が台湾に滞在する際の、一日のベースとなる費用は以下のとおりです。
- 宿代…700元
- 朝食…50元以内
- 昼食…70~100元
- 夕食…80元~130元、ちょっと贅沢するときは200~300元
- 交通費…バスで行けるところはバスで(10数元~)あとは電車。安全上のこともあり、タクシーは使わない
あとは途中でドリンクを買ったり、小吃をつまんだり、生活に必要なものをちょこっと買ったりする費用が加わります。日本に持ち帰るお土産は、スーパーやドラッグストア、個人で経営するお店を回って探すことがほとんどです。
基本的な費用だけで計算しても、1日あたり宿代を入れて3000円前後。1週間以上滞在する人や、何度もリピートする人にとっては嬉しい低予算なはずです。
現地価格で旅することで、リーズナブルなだけでなく、より地元の人とふれあう機会が増えたり、台湾らしさというものを感じられるようになります。旅費に余裕がある人も、あえて低予算で台湾を歩いてみることをおすすめしたいです。