赤い看板が目印。テイクアウトも可能。 |
「苦いけど体に良いお茶」として、日本人の間でもよく知られるようになった、その名も「苦茶之家」。ファッション問屋街として有名な五分埔にある松山店と、長安本店へお邪魔してきました。
驚くほど苦いお茶がなぜ人気?
店内の様子。扉がないので開放的。 |
これは苦丁茶という種の茶葉を煮出したもので、真っ黒な見た目は、いかにも「良薬口に苦し」といった感じ。実際に飲んでみると、臭いはそれほどでもないのですが、想像通りとにかく苦い。1杯飲み干すのがやっとです。
そんなにも苦いお茶が、なぜ長年に渡って多くの人に飲まれ続けているのかというと、体への効果が期待できるからにほかなりません。
暑気を追い払い、疲労、睡眠不足、便秘、頭痛など、あらゆる症状に良いといわれています。また、ニキビ、高血圧、糖尿病、痔の症状には特に効果があるのだとか。体の調子が気になる方なら、我慢してでも飲む価値がありそうです。
甘いもの嫌いな私のお気に入り薬膳スイーツ
芋頭蓮子湯(60元/杯) |
テーブル一面がメニューになっている。 |
なぜなら、甘いといってもあとに引かない軽さがあり、なおかつ、漢方食材をふんだんに使っているので、なんとなく体に良いことをしている気がするから。
お椀1杯と手ごろな量の冷たいスイーツは、夏の暑い日にもぴったりです。
各テーブルに写真付きのメニューが貼られているのですが、写真を見ても漢字を読んでも、それが何なのか分かりづらいものもあります。以下に、苦茶之家にあるメニューの中でも、日本では見慣れない食材を簡単に解説しました。
-----------------------------------------------------
白木耳…白キクラゲ。食物繊維が豊富で、抗酸化作用やコレステロールの低下作用があるといわれている。ダイエットや美肌に期待大
桂花…キンモクセイ・ギンモクセイとも呼ばれる。中華圏ではお茶に使われることが多く、その独特な香りにはリラクゼーション効果もあるといわれている。夏の暑い日に、体に溜まった熱気を外に出すのにも良い
木瓜…パパイヤ。食物繊維、ビタミンCがたっぷりで、こちらも美しい肌作りやダイエットを助ける働きがあるといわれている
洛神…ハイビスカスの一種、ローゼルという花。がく片を使ったお茶が有名で、苦茶之家でも洛神茶を提供している。酸っぱい味が特徴的。クエン酸・鉄分・ミネラルが豊富で、疲労回復や美白効果が期待できる
蓮子…蓮の実。滋養強壮や精神安定に効果があるといわれている。カリウム・マグネシウム・リンなどのミネラルが豊富。食感は豆のようで、クセがなく食べやすい漢方食材
蜜芋…サツマイモの一種で、糖度が高く、中身は濃い黄色
櫻桃…さくらんぼ(チェリー)のこと
紅豆…小豆(あずき)のこと
-----------------------------------------------------
漢方サプリやローヤルゼリーはお土産にも
苦すぎるお茶はちょっと…という方は、苦茶露というサプリのようなものなら飲みやすいのではないでしょうか。これは36種の薬材を煎じて凝縮したもので、お店で飲む苦茶と同じような効能が期待できるのだとか。1日3回、食後に10粒、ぬるま湯で飲むと良いそうです。
(大:2500元,中:1500元,小600元)
そのほかにも、薔薇やサンザシなど4種が凝縮された女性に嬉しい漢方サプリや、ハチミツ、ローヤルゼリー、苦茶油など、お土産にも良さそうな商品が店内に多数陳列されています。
体のために、勇気を出して苦茶にチャレンジするもよし、スイーツで気軽に薬膳食をいただくも良し。旅の休憩に一度立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
【苦茶之家】
|
より大きな地図で 苦茶之家 を表示