台湾のホテルやレストランで『チップ』は必要?

◆台湾旅行:準備

t f B! P L
日本ではあまり馴染みのない『チップ』の制度。果たして台湾ではどのぐらい習慣化しているのでしょうか。また、必要であればどのぐらいを目安にすれば良いのでしょうか。最近の観光事情とチップについて詳しくご紹介します。

同じ台湾でも意見は2つに分かれる

私はこれまで、観光業とは全く関係のない台湾人数名に、チップについての質問をしたことがあります。皆口を揃えて言うのが「台湾にはチップの習慣はないし、あげる必要もない」とのこと。「一度あげるとクセになるし、もっともっととなるのが人間の性。もらわないと通常のサービスにも手を抜き出すかもしれない」という方もいらっしゃいました。

ところが、観光業に携わる人たちの意見には違いもあります。観光客からのチップは立派な収入の一つだとする人もいれば「気持ち良いサービスを受けたいのならチップは渡すべき。気持ちは形に表さないと!」と考える人も少なくないようです。

実際に私が現地でサービスマンにチップを渡した際、遠慮どころか驚いた様子で全力否定されたことがあります。逆に喜んで受け取ってもらったこともあり、場所や人によってさまざまだという印象です。

台湾のホテルでチップ制度導入?

そんな中、先日こんなニュースが飛び込んできました。

台湾や海外からの旅行者に対し、ホテルの客室係やドアマンなどに1回50台湾元(約170円)以上のチップを渡すよう、交通部観光局が旅行会社やガイドを通じて呼び掛けを始めた。初めての公的なチップ普及促進だ。23日付蘋果日報の試算によると、全面実施で現場のサービス業従事者6,000人余りの収入が実質4%以上増える。一方消費者からは、10%などのサービス料を徴収していれば二重取りされるに等しいと不満の声も上がった。(Y'sニュース)

現地の旅行会社では、「強制ではないため、普及には時間がかかるだろうという」という声が聞かれます。一方、国内旅行者の立場でもある台湾市民からは「海外からの観光客が減るのでは?」「日本だって必要ないのに!」という反発意見のほうが目立っている様子です。

チップを渡すかどうかは本人次第。渡すなら50元が妥当

現状でいうと、前述の『チップ制度の導入』によってガイドや旅行会社から事前に要求された場合を除き、旅行者本人の気持ちに任せられます。チップを渡さなかったことが理由で悪いサービスを受けた、というような話は耳にしたことがありません。

その上で、やはりチップを渡したいという方は「無理なお願いを聞いてもらった」「気持ち良いサービスを受けることができた」といった場合にのみ渡すのが一番良いかと思います。ホテルであれば諸外国と同様、枕元に置いておくことが一般的です。金額は、50元(約170円)が妥当でしょう。足して50元、ではなく極力50元玉を(台湾ドルの中で一番高額な硬貨)。コインでチップを渡すことに抵抗がある人もいるかもしれませんが、今の現状では1元も渡さないという人が多いので喜ばれますよ。

QooQ