台湾の有名なお寺で、定番の観光スポットにもなっている「龍山寺」。2度目の参拝となるこの日、私はMRT小南門駅から徒歩で向かっていました。
南寧路を南に下り、廣州街へ。あたりには仏具店や個人で営む小さな飲食店が並び、参拝を終えたと思われる客や、遅めの昼食をとりにきた地元の人たちで賑わっています。
そのまま進んで行くと、途中、レンガや石造りの建物が並ぶ、なんともレトロな路地が目に留まりました。「剥皮寮老街」です。
映画のロケ地にも!台北に残された希少な歴史建築群
すぐ隣には明治29年に創立した老松小学校が現存するなど、歴史あるエリアであることがわかります。台湾映画「モンガに散る」(日本では2010年に上映)の撮影地になったことでも有名です。
長さ数百メートルに及ぶ、老街(オールドストリート)のメイン通りを歩きます。先ほどまでの騒々しい大通りとは違い、人影も少なく静寂な雰囲気です。
完全に修復工事が終わったのは2009年のこと。人が少なくてもあまり寂しさを感じないのは、建物や道が小奇麗で、どこか真新しい感じがするからでしょう。
壁のイラストをよく見ると、中央のあたりにウルトラマンのようなものが描かれていることがわかります。誰がなんのために描いたものなのかは不明です。
決して幅の広くない路地の両側には、かつて営業していたのだろう薬局や仏具店などの個人商店、旅館や公共浴場までもが、当時の面影を残したまま。
そのほとんどは中に入って見学することが可能です。
“修復作業は完了した”とお伝えしましたが、明らかに壁が崩れ、年期が入ったように見える建物もありました。個人的にはこちらのほうが、よりリアルに当時の生活が伺える気がするのでつい見入ってしまいます。
龍山寺から歩いてものの5分。清から明治の時代を垣間見れる、台北では数少ない老街をご紹介しました。お寺の参拝とともに観光コースへ入れてみてはいかがでしょうか。
【剥皮寮歴史街区】
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