台湾の世界遺産候補地「紅毛城と周辺の建築群」を歩く【淡水礼拝堂編】

世界遺産候補地 淡水:見る・歩く

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淡水礼拝堂

淡水老街のメイン通りの途中、赤レンガでできた教会が見えてきます。馬偕(マッカイ)博士によって台湾で初めて建てられた、キリスト教の礼拝堂です。



馬偕(マッカイ)博士と淡水礼拝堂


淡水で馬偕博士を知らない人はいない!というぐらい有名な方なので、簡単にご紹介しておきたいと思います。

スコットランド系カナダ人の馬偕博士(1844-1901)は、10歳の頃から海外宣教師を目指していました。教員、研究者という道を経て、26歳でついに、念願だった海外宣教師として派遣されることになります。

初めて降り立った地は、現在の台湾・高雄。ただそこでは、イギリスから派遣された宣教師がすでに活動を始めていたため、博士は人口の多い北部へと移ります。

ところが、外国人に対し排他的だった地元の民衆からは、何度も妨害を受けたそうです。それでも博士は、台湾語を勉強し、民家を借りて礼拝堂の代わりとするなど地道に布教活動をつづけました。そして1890年、台湾北部で初めての礼拝堂を建造することになったのです。



美しいゴシック建築様式、100年モノの古物も



これまでに2度の改修工事が行われ、3代目の現在、初めて赤レンガのゴシック式に建て替えられました(以前は白いレンガ造りだったそうです)。




  

  

  


現在も日曜になると礼拝が行われています。この日は平日とあって静かだったのですが、むしろ神聖さを増しているようにも感じました。

改修された赤レンガの壁は、まだ真新しさも残っていてとても綺麗です。一方、貴重な古物は大切に保管されており、ところどころで100年の歴史を感じさせます。




博士はキリスト教の布教に尽力しただけでなく、医療や教育の発展に貢献した人でもあります。その象徴となるようなスポット(淡水中学、滬尾偕医館etc...)もここ淡水に数ヶ所残されているのでおすすめです。別の記事であらためてご紹介したいと思いますので、ぜひそちらも参考にしてみてください。



【淡水礼拝堂】


住所 新北市淡水区馬偕街 8号
電話 02-2620-3946
アクセス MRT淡水駅下車後、中正路を北西に直進、
マッカイの像を通り過ぎ、しばらく歩くと右側に見える教会。
徒歩約10分。




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