にぎやかな台北市内とは打って変わり、台北駅から40分ほどでたどり着くここ淡水は、歴史を知り、自然を感じながらのんびり過ごすことができるリゾート地です。なかでも、淡水の最西端に位置し、東洋のベニスとも呼ばれる「漁人碼頭」は、台湾有数のデートスポットとして国内の観光客のあいだでもよく知られています。
さっそく漁人碼頭のシンボルのひとつ、「情人橋」を渡ってみます。全長約164メートル、2月14日のバレンタインデー(情人節)に開通されたことからこの名前がついたそうです。
実はここ、美しい夕日が見られる場所としても有名で、日が沈むころになると続々と人が集まり、橋の上でずらっと列をなします。とはいえ、私のおすすめはだんぜん夜。ゴージャスで華やかなイルミネーションを間近で観覧することで、遠くから眺めるのとはまた違った迫力を感じることができるのです。
ここがちょうど橋のど真ん中付近です。淡水側から渡り左を向くと、もうひとつのシンボルである、「情人塔」と、高級ホテル「福容大飯店(フーロンホテル)」がライトアップされているのが見えます。
情人橋もそうなのですが、ライトの色が時間ごとに少しずつ変わるようになっているのがいかにもロマンチック。カップルに限らず女性同士でもしきりに記念撮影する様子を目にしました。
昼間に見るとなんてことない船も、こんな風にライトアップされるだけで絵になりますね。
橋を渡りきり、対岸の八里側に到着しました。先は行き止まりなので、そこからまずは右側に下りてみます。
階段を降りてすぐ目に飛び込んできたのは、「水」をイメージしたお洒落カフェです。淡水側の夜景を一望できる最高のロケーションなのですが、(残念ながら)アルコールの提供はありません。お酒好きとしてはちょっぴり惜しい点ですが、それでもこんな素敵な雰囲気の中で夜を過ごせるなんて最高に幸せなひとときです。
続いて橋の左側、情人塔とホテルのある場所を目指します。途中、犬の散歩をする地元っ子や仲むつまじく歩くカップルとすれ違いながら、約330メートルに及ぶ木造の散歩みちを歩くこと、約10分。なにやらアコースティックギターの音色が聞こえてきました。
ホテルに到着しました。さきほど聞こえてきたアコギの主は、このホテルの前にある野外広場で弾き語りをする男性だったようです。私たちはホテル内のコンビニで飲み物を購入し、広場の椅子に腰掛け、しばらくその心地よい歌声に耳を傾けていました。
「これは小さいころよく聴いた台湾語の歌だ!」と懐かしげに話す現地の友人。タイミングを見はからって、男性の前に置かれた小さな箱にほんの少し気持ちを差し入れその場をあとにしました。
数十日いるんだから、1泊ぐらい高級ホテルに泊まってみるのもいいよなぁ、なんて思いつつ、いつも撮影だけで終わってしまうのが悲しいところなんですが、ここなら外から見ているだけでも充分癒されます。
ホテルのとなりにそびえたつタワーが、さきほどお話したふたつめのシンボル、「情人塔」です。高さ約100メートル、円盤のような部分は人が乗ることも可能で、クルクルまわりながら淡水の景観を360度見渡せます。足元が透明になっているなので、ゆっくり下降するとはいえなかなかの迫力です。
(平日:170元、休日:190元、9:30~21:00、休日のみ21:30まで)
ということで、今日は淡水の絶景スポット、漁人碼頭周辺をご紹介しました。台北駅からも近いとあって日帰りを予定されているかたも多いかもしれません。夜の終わりが早い淡水なので、ホテルか民宿を予約して、夜景でも見ながらのんびり過ごすのもまたおすすめです。
淡水で夕日を見るならここも素敵です。
【漁人碼頭】
|
より大きな地図で 漁人碼頭 を表示