つい最近、台湾旅行から帰ってきた友人からこんな話を聞かされました。
「台湾は日本語が通じるから言葉の心配はしなくていい、ってネットで聞いてたのに、全然通じなかったよー(泣)」
「台湾は日本語通じるから安心だ」といった旅行経験者からのコメント、私もネット上でよく目にします。
たしかに、台湾には日本語を話せる人が沢山います。大学で日本語を学ぶ学生は、英語に次いで多いのだとか。ですが、「ほとんどの台湾人が日本語を話せる」とも取れるような表現は、少々誤解があるように思うのです。
ツアーと個人旅行との違い
大きなホテルやガイドブックに掲載されているような店には、日本語を話すスタッフがわりとたくさんいると言って良いと思います。とくに観光ガイド付きのツアーの場合、ガイドが日本語をペラペラ話せるのはもちろんのことなのですが、日本語が話せるスタッフのいるホテルや店をチョイスすることも、少なくないようです。台湾に行ったことのある日本人が「台湾は日本語通じるよー!」と言うのは、こういう場所を選んで行っていたからなのかもしれません。
一方、ツアーを利用しない個人旅行の場合、行く先によっては日本語も英語も全く通じないということが珍しくありません。私の経験上、駅係員、バスやタクシーのドライバーはほとんど日本語が通じません。海外からの観光客がそれほど多くない個人店も同様です。仮に知っていたとしても挨拶程度。たまたま日本語を話せる人がいたとしたら、それはアタリマエではなく、ラッキーなのです。
年代による違い
年齢層によって、日本語が話せる人の多い・少ないもあります。日本統治時代を経験してこられた70代以降のお年寄りの多くは日本語を話しますし、それもかなり流暢だという印象です。あとは、20代から30代ぐらいの若い人たちです。他の国と比べると、という前置きは必要ですが、大学で学んだり、仕事のために覚えたという人が少なからずいることは確か。ただし、本当にカタコト程度という人から、ジョークが言えるぐらい流暢な人まで、そのレベルはまちまちです。
どちらにしろ、現地語は少しぐらい知っていて損はない
ちなみに、日本で使われている漢字は台湾でもほぼ伝わります。(まれに、漢字は同じでも意味が全然違う単語もありますが・・・)日本語を話せる台湾人を探して歩くよりは、さっとメモとペンを取り出すほうが、よほど現実的で役に立つ方法だと思います。私個人的には、ツアーにしろ個人旅行にしろ、挨拶程度の現地語ぐらい覚えて行っても良いんじゃないかな?と思っています。相手が日本語を知っていようといなかろうと、自分たちの母国語を頑張って話そうとする外国人に、悪い印象は抱かないはずです。それが結果的に、良いサービスを受けられたり、親切にしてもらえたりと、自分たちの旅をも充実させてくれるのではないかと思うのです。